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カテゴリー:仕事

起業するということ㉚

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「会社を辞めて独立する」と決心してから、起業への

準備を進めていった。在職中での行動なので、会社へ

迷惑をかけないよう昼間は業務に集中した。夜、自宅

で、会社設立の方法、定款の作りかた、会計事務所は

どこにするか、司法書士はどこに頼むか、会社通帳、

メイン銀行はどこにするか、事業計画書5年間作成、

仕入れ先、売り先の独立後の動向予測、資金の調達

損益分岐点、ありとあらゆることを想定し準備した。

もちろん、家族や両親、身近な親戚にも通告した。

予想に反して、家族も親戚もだれも反対しなかった。

こいつには何を言っても聞かない、と思われたか。

ただ、取引先からは反対された。あるメーカーの

支店長は「私が人事部に掛け合って、オザワさんを

辞めさせないように説得します!」という強者も

いた。ある意味、独立起業の目的は「マーベルウッド

事業で海外展開する」ことが目的で、その他の製品の

取り扱いはしない予定だったため、各メーカーの

人たちからの引き止めは強かった。ある大手メーカー

の人からは「どうしてオザワさんが会社を辞めるのか

全く理解できない」と言われた。大企業に勤めている

社員にとっては、定年まで勤めあげるのが常識と言わん

ばかりの言い方に驚かされた。会社人生は永遠ではなく

いずれはだれもが会社から離れた人生を歩む日がくる

ことを、なぜ早くから意識しないのか不思議だった。

「無常」も私の好きな言葉だ。

       ㉛に続く。

起業するという事㉙

/仕事

悩みに悩んだ2011年の春、東日本大震災が発災。

凄まじい映像とともに、その被害の甚大さに恐れ

おののくと同時に、世の中の無常を痛感した。

ただ、その大災害がきっかけではない。それとは

全く無関係に、自分の「生き方」について考えた。

自分は子供の時から、独立心がやたらに強かった。

「自分の感性はだれにも理解できない独特のもので

その個性で世界で活躍する人間になる。この特異

な個性は必ず世の中の役に立つ」と本気で思って

いた。これは本当の話だが、小学生のころ私の頭

の中でいつもリフレインしていた歌がある。

それは森進一のおふくろさんだ。しかも、

「お前もいつかは世の中の傘になれよと、

教えてくれた」という1節を何回も何回も歌い、

いつしか常に頭の中でグルグル回っていたのだ。

だから物心ついた時点で、そういう生き方を

良しとし、海外の映画スターに憧れていて、

「いつか必ず広い海の外に出て、世界で活躍し

世の中の役に立つ人間になるんだ。」という

気持ちが自分の本心だと気が付いた。

「なりたい自分になる」が私のモットーなので、

後は簡単、猪突猛進、迷いなく「独立開業」

へと突き進んでいくことになった。

     ㉚につづく。